子の難病告知。その時親が出来ること
大抵の場合、街のお医者さんでお子さんを受診させた時に、
「〇〇なところが心配だから、ちょっと大きな病院を紹介するね」
こんな風に言われます。
その後動揺し、ネットで検索する時には注意が必要です。
大事なのは『ネットを使うか』ではなく、『誰の言葉を頼るか』です。
論文には書いた人の名前があります。
同じ立場で歩んできた保護者の言葉には、実感があります。
でも、検索結果の上位に出てくるものには、それがありません。
そして、不安はどうやったって解消しません。
意味も無く労力を割くよりも、大きな病院を受診する前準備として紹介したいのが、看護学生向けの参考書「なぜ?どうして?」シリーズです。
難病や医療的ケアの子を育てる親にこそ、実はかなり使える本だと感じているので、その理由をお伝えします。
「なぜ?どうして?」ってどんな本?
看護学生さん向け参考書だからこそ

メディックメディアという出版社から出ている、看護学生向けの参考書シリーズです。
猫ナースのキャラクターと看護学生の対話形式で、病気の「なぜ、そうなるのか」を一つずつ解きほぐしてくれる作りになっています。
もともとは国家試験対策として作られている本ですが、これが難病児の親にとっても、驚くほど頼りになります。
こどもの疾患に合わせて、領域の巻を選べる
このシリーズのいいところは、「小児科」「循環器」というように、領域ごとに巻が分かれていることです。
私の場合、息子の疾患に関係する領域として、心疾患・消化器・小児・母性看護の巻を持っています。
※今は別の分類になっている巻もあります
正直に言うと、「知りたいことがドンピシャで書いてある」わけではありません。
私の場合もですが、病気なのはこども。
小児の症例を知りたくても、成人医療を前提にした解説になっています。
それでも、対象が看護学生だからこそ、専門用語を一般向けに橋渡ししてあります。
理解しやすい言葉で説明されている基礎知識が手に入るわけです。
先生の説明、難しい問題(定期)
何の話してたっけ…
先生から病状の説明を受けているとき、こんな経験はないでしょうか。
知らない言葉が出てきて、それを説明してもらう。
でも、その説明の中にまた知らない言葉が出てくる。
それを追いかけているうちに、心中の動揺と焦りから
「あれ、そもそも何の説明をされていたんだっけ」
とわからなくなってしまう。

私もこれを経験しました。
先生が悪いわけではなく、専門用語を使わずに病状を説明すること自体、とても難しいことなのだと思います。
専門的な話なのですから、仕方ないのです。
私たち親に手が届くところ
医師の立場にはどうやったって立てません。
もちろん、多くの患者さんと向き合う専門職の看護師さんにもなれません。
ですが、看護学生の立場なら頑張れば手が届きそうですよね。
この本で先に言葉を仕入れておくと、実際の診察で先生の説明を聞いたときに、「あ、これ知ってる」というポイントが増えます。
知ってる言葉とおおよそのイメージで、説明がぐっと頭に入りやすくなるんです。
一般向けの本には載っていない、踏み込んだ情報がある
貴重な情報
もう一つの魅力は、世間一般の育児書や病気の解説書には載っていないような、踏み込んだ内容まで扱っていることです。
たとえば、病症やストーマ(人工肛門・人工膀胱)が、実際の写真つきで解説されているページがあります。
人に「見せて」とはとても言えない部分ですが、看護の教科書だからこそ、そこまで具体的に載っているんです。
医療的ケアが必要なこどもを育てていると、こうした「きれいごとではない、実際の情報」がどうしても必要になる場面があります。
絵がかわいいのも、地味に大事
力まずに読める

最後に、実用性とは少しずれますが、大事なポイントとして挙げたいのが絵がかわいいことです。
こどもの病気に際し、動揺している心がちょっと癒されます。
猫ナースのキャラクターがゆるく解説してくれる構成なので、重たいテーマでも開くハードルが下がります。
サイズは京極夏彦の新書くらいありますが、古本屋の店主が小難しい言葉を浴びせかけてきたりはしません。
読み進める事はたやすいです。
どの巻を選べばいい?
必要な診療科目だけ
選び方はシンプルで、こどもの主な疾患名や、通っている診療科に近い領域の巻を選ぶのがおすすめです。
私のように複数の領域にまたがる場合は、関係する巻を少しずつ揃えていく形でも大丈夫です。
全部を完璧に理解しようとせず、付箋を片手に「重要そうなところだけ拾い読み」くらいの気持ちで使うのがちょうどいいと思います。
おわりに
難病であったり、医療的ケアが必要なこどもを育てていると、専門用語の壁にぶつかる場面が本当にたくさんあります。「なぜ?どうして?」は、その壁を少しずつ低くしてくれる、心強い一冊(一シリーズ)です。
今、こどもの病状についてもっと理解したいと感じている方がいたら、書店で一度手に取ってみてほしいです。
老年看護学・小児看護学の巻。老年看護学とセットになっていますが、小児科の内容もしっかり含まれています。
※シリーズは版によって巻の構成が変わることがあります。購入時は該当する診療科の最新版をご確認ください。


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