経鼻胃管(いわゆる鼻チューブ)や、EDチューブ、酸素のカニューレなど、医療的ケアが必要なこどもの体には、何かしらのチューブが固定されている場面が多くあります。
このチューブを肌に留めるテープの貼り方、実は奥が深い。
我が家は何度もチューブを引き抜かれる失敗を重ねながら、看護師長さんに直々に教えていただいた経緯があります。
今回は、その「Ω貼り(オメガ固定)」について、実体験とあわせてまとめてみようと思います。
そもそも「Ω貼り(オメガ固定)」とは
外れにくさと圧迫リスク軽減
Ω貼りとは、チューブを肌から少し浮かせた状態でテープを固定し、浮いた部分のテープの粘着面同士を貼り合わせて、ギリシャ文字の「Ω」のような足を作る固定方法です。
この「足」がクッションのような役割を果たすことで、チューブが引っ張られたときの力を吸収し、通常の固定方法よりも強い力で引っぱっても外れにくくなります。
ある検証では、通常の固定に比べて約39%も固定力が高まったというデータもあるそうです。
それだけでなく、チューブが直接肌に触れないため、肌への圧迫や摩擦が減り、医療関連機器による皮膚のトラブル(圧迫創傷)のリスクを下げられる点も大きなメリットです。

なぜこの貼り方が必要になったのか(我が家の場合)
繰り返される抜去
息子は経鼻チューブやEDチューブを使っていた時期があったのですが、正直、何度もチューブを引き抜いてしまう「事件」が続きました。
ある夜、機嫌の悪い息子を家族に見ていてもらっていたところ、気づけばチューブがちょうど30cm引き抜かれていたことがあります。
慌てて病院に電話し、そのまま挿し直しに向かいました。
この時に対応してくださった外来の看護師長さんから、「次回テープ貼りを練習しましょう。オメガ貼りをやります」と言われました。
予習しつつ迎えた次の外来で、実際に師長さんがΩ貼りを実演してくださいました。
「チューブをつまむようにテープを貼り、しっかり固定する」という一連の作業を、嫌がる息子を片手であやしながらも、なんなくやってのける師長さんの手際に、ただただ感心したのを覚えています。
こどもの経鼻チューブは、鼻の頭や鼻の下ではなく、汗や鼻水の影響を受けにくい「鼻翼基部(鼻の付け根の脇)」に固定するのが望ましいとされています。この位置にΩ貼りを組み合わせることで、抜去や剥がれのリスクをさらに減らせるそうです。
基本のやり方(一般的な手順)
オメガ貼り手順
やり方は病院やチューブの種類によって多少違いがありますが、基本的な考え方は共通しています。
先に画像を貼りましたが、特に4に関しわかりづらいかも・・・
うちにあるもので実際にやってみました。(ちなみにjacry1000の天板ですw)

言葉で書くと簡単そうですが、実際にやってみるとこどもは動きますから難しいです。
チューブを浮かせる力加減や、テープの重ね方の感覚をつかむまでは、何度か練習が必要でした。心配な方は、通っている病院の看護師さんに、実際にやりながら教えてもらうのが一番確実だと思います。
肌トラブルとの付き合い方
目的と肌に合ったテープ選びのむずかしさ
テープ選びも、悩みどころでした。
医療用テープは本当にたくさんの種類があります。
お子さんの肌に合ったものを試していくしかありません。
基本的には、粘着力の強いタイプのテープはしっかり固定できる反面、肌への負荷が大きく荒れやすい。不快感の原因となり、こどもがはがしてしまうことになります。
結局、うちではいつも使っていた粘着力がおだやかなタイプのテープに戻し、赤みが出た部分を避けて貼るようにしました。
皮膚保護の重要性とツール
肌は体を守る優秀なバリアでもあります。
医療的ケアが必要なこどもは体が弱く、感染リスクも高いことが多いです。
この肌のバリア機能が荒れてしまうことは、できるだけ避けたいポイントです。
剝がす時や位置も重要
- 専用の剥離剤を使う
- お風呂で濡らしてからゆっくり剥がす
- 貼る位置は毎回少しずつずらす
- 皮膚保護用のテープを下地として併用する
といった方法があります。
ご家庭毎、お子さんにあう方法を見つけてみてください。
まずおすすめしたいテープ
エアウォールふわり
皮膚保護用テープは非常に有用です。
うちはこの存在を知ったのがちょっと遅かった(涙)
チューブの固定が必要な時はまず病院で利用を相談してみて下さい。
テープの必要性が高いものは保険適応になりますが、これは貼る下地にするものです。
自費で購入することになると思います。
他のテープと同様、お子さんの肌の状態をみながら貼り換えます。
市販ではエアウォールふわりという製品がコスパも良くおすすめです。ロールタイプの方が、使う面積を調整できるので便利です。
おわりに
チューブのテープ固定は、地味なようでこどもの安全と快適さに直結する、重要なケアです。
オメガ貼りのようなちょっとしたコツを知っているかどうかで、こどもの負担を減らせます。
知っていれば絶対に使っていたエアウォール。
息子も、テープによる肌荒れや、チューブそのものの不快感があったからこそ、抜いたのだと思います。
利便性の高いツールと、有効な方法。
こども達にとって快適な状態を作ることが、チューブを抜かれないための一番の対策だと思っています。


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